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指の付け根が痛い原因と治し方!手足別の症状・病気・対処法を解説

指の付け根が痛いと感じたとき、その原因は手と足で大きく異なり、考えられる病気も多岐にわたります。

ばね指や腱鞘炎、関節リウマチといった手の疾患から、中足骨骨頭痛やモートン病など足特有の病気まで、痛みの部位や症状によって対処法は変わってきます。

本記事では、指の付け根が痛い原因を手足別・指別に詳しく解説し、マッサージやストレッチ、テーピングなどの治し方から、病院で受けられる治療方法、受診すべき診療科まで網羅的にお伝えします。

朝のこわばりや腫れ、急な痛みなど気になる症状がある方は、ぜひ最後までお読みください。

※本記事は一般的な医学情報の提供を目的としたものであり、個別の診断・治療を行うものではありません。

症状がある方は必ず医療機関を受診し、医師の診断を受けてください。

目次

指の付け根が痛い原因とは?手と足で異なる代表的な病気を解説

指の付け根が痛い原因は、手の場合と足の場合で考えられる病気が大きく異なります。

手の指の付け根に痛みが出る代表的な疾患には、ばね指や腱鞘炎、へバーデン結節、手根管症候群などがあり、足では中足骨骨頭痛やモートン病、痛風が主な原因として挙げられます。

さらに関節リウマチや更年期に伴う女性ホルモンの変化が、手足を問わず指の付け根の痛みを引き起こすケースも少なくありません。

痛みの場所や症状の出方を正しく把握することが、適切な治療への第一歩といえるでしょう。

原因を特定せずに放置すると、関節の変形や日常生活への支障につながる可能性があります。

まずは手と足それぞれに多い病気の特徴を理解し、自分の症状に近いものがないか確認していきましょう。

手の指の付け根が痛い場合に考えられる病気と症状の特徴

手の指の付け根が痛い場合、原因として多いのはばね指や腱鞘炎、へバーデン結節、手根管症候群、ドケルバン病などの疾患です。

これらの病気は指を曲げ伸ばしする腱や関節、神経にトラブルが生じることで発症し、女性に多い傾向があります。

痛みだけでなく、腫れやしびれ、関節の変形、引っかかり感といった症状が伴うケースもあるため、痛みの出方や動作との関連をよく観察することが重要です。

手の指の付け根が痛い女性の場合、更年期の女性ホルモン減少が背景にあることも珍しくありません。

それぞれの病気には特有の症状パターンがあり、早期に気づくことで治療の選択肢も広がります。

以下で代表的な疾患ごとに、症状の特徴と原因を詳しく見ていきましょう。

ばね指(腱鞘炎)は曲げ伸ばしで痛みや引っかかりが出る

ばね指は指を曲げる屈筋腱の腱鞘炎であり、指の付け根の手のひら側に痛みや引っかかりが生じる病気です。

指の曲げ伸ばしがスムーズにできなくなり、無理に動かすとカクンと弾くようなばね現象が起きることからこの名称がつけられています。

指を曲げる腱(屈筋腱)の腱鞘炎であり、指を曲げたり伸ばしたりする動作がスムースでなくなり、時に引っかかり(ばね現象)が発生します。中年女性に多く発生し、手指の使いすぎが一番多い原因ですが、糖尿病・関節リウマチが基礎疾患にある場合や妊娠中〜お産の後にもなりやすいとされています。

引用元:関西医科大学附属病院 枚方病院

ばね指かどうかの判断方法は、指の付け根を押したときの圧痛や、朝起きたときに指が曲がったまま伸びにくい症状があるかどうかで見分けられる場合があります。

中指や薬指、親指に発症しやすく、複数の指に同時に出ることも珍しくありません。

家事や仕事で手指を酷使する方、スマホを長時間操作する方に多い傾向があるため、日常生活での手の使い方を見直すことが予防と改善の第一歩になるでしょう。

へバーデン結節やブシャール結節による関節の変形と腫れ

へバーデン結節とブシャール結節は手指の変形性関節症であり、関節の腫れや痛み、骨の変形を引き起こす病気です。

へバーデン結節は指の第1関節(DIP関節)に、ブシャール結節は第2関節(PIP関節)に発症し、40歳以降の女性に好発する特徴があります。

へバーデン結節、ブシャール結節は手指の変形性関節症で、関節痛や変形が生じ、痛みや動きの制限により日常生活動作に支障が生じます。40歳以降の女性に好発し、更年期女性に多く認める手の愁訴の総称であるメノポハンド(menopausal hand)のひとつとして考えられています。

引用元:北里大学北里研究所病院

骨の出っ張りや関節の変形が目に見えて分かる場合も多く、物をつまむ動作や瓶の蓋を開ける動作で痛みが強まります。

関節リウマチとは異なる疾患ですが、両手の複数の関節が腫れて痛む場合はリウマチとの鑑別が必要となるため、自己判断せず医療機関で血液検査を受けることが賢明です。

痛みは数年の経過で変形が固定されるに伴い自然に軽快するケースがある一方、変形そのものは残存する可能性があるため、早い段階で整形外科を受診し適切な治療を開始することが重要といえます。

手根管症候群やドケルバン病が原因のしびれと痛み

手根管症候群は手首にある手根管の中で正中神経が圧迫されることで、親指から薬指にかけてしびれや痛みが生じる疾患です。

ドケルバン病は手の甲側の親指の付け根で起こる狭窄性腱鞘炎であり、親指を動かすと手首から付け根にかけて鋭い痛みが走ります。

手根管症候群の主な症状は、母指から中指あるいは環指までのしびれ、痛み、感覚障害で、典型的には夜間や明け方に症状が悪化します。進行すると母指球筋が痩せてしまい、親指の運動が制限されて物を掴む力が低下します。

引用元:慶應義塾大学病院 KOMPAS

手根管症候群は寝起きや夜間に指がジンジンとしびれる特徴があり、一生涯の中で発症する確率はおよそ10%とされる比較的頻度の高い神経障害です。

更年期の女性ホルモン分泌低下が発症の背景にある場合も多く、妊娠・出産期の女性にも好発します。

ドケルバン病はスマホの操作や家事で親指を酷使する方に起きやすく、手のひら側に痛みが出るばね指とは痛む場所が異なるため、押すと痛い部位が手の甲側か手のひら側かを確認することが診断の手がかりになるでしょう。

足の指の付け根が痛い場合に考えられる病気と原因

足の指の付け根が痛い場合は、手とは異なる疾患が原因である可能性が高く、歩行や靴の影響を強く受ける点が特徴です。

代表的な病気として中足骨骨頭痛、モートン病、痛風の3つが挙げられ、それぞれ痛みの出方や発症のきっかけが異なります。

足の裏の付け根がズキズキ痛む、足の指の間がピリピリする、親指の付け根が急に腫れて激痛が走るなど、症状のパターンを知ることで原因を絞り込みやすくなるでしょう。

女性はヒールやパンプスなど足先に負担がかかる靴を履く機会が多いため、足の指の付け根の痛みに悩まされるケースが目立ちます。

片足だけに痛みが出る場合や歩くと痛みが増す場合は、放置せず早めに対処することが大切です。

中足骨骨頭痛は歩くと足の裏の付け根がズキズキ痛む

中足骨骨頭痛は足の中足骨の先端部分に過度な圧力がかかることで生じる痛みで、歩くたびに足の裏の指の付け根がズキズキと痛む症状が特徴です。

足のアーチが崩れている方や、ヒールの高い靴を日常的に履く女性に多く見られます。

足の裏の人差し指や中指の付け根あたりにタコができている場合は、その部分に荷重が集中している証拠であり、中足骨骨頭痛を発症しやすい状態といえるでしょう。

長時間の立ち仕事やランニング、マラソンなどで足に繰り返し負荷がかかることも発症原因の1つです。

インソールの使用や靴の見直しで足裏の圧力分散を図ることが、痛みの軽減と予防に有効とされています。

足の指の付け根が歩くと痛い症状が続く方は、整形外科で足のアーチ構造を評価してもらうことをおすすめします。

モートン病は足の指の間や付け根がピリピリ痛い症状が特徴

モートン病は足の指と指の間を走る神経が圧迫されることで、足の指の付け根がピリピリ痛い、電気が走るようなしびれを感じる神経障害です。

中指と薬指の間に発症することが最も多く、次いで人差し指と中指の間にも見られます。

つま先が細い靴やヒールの高い靴を履く女性に多く発症し、足の前方に体重がかかる姿勢が神経への圧迫を強める原因となっています。

足の指の付け根を横から挟むように押すと痛みやしびれが誘発される場合は、モートン病の可能性があります。

足の指の付け根がピリピリ痛い症状を放置すると、歩行時の痛みが慢性化し日常生活に支障をきたすケースもあるため注意が必要です。

靴選びの改善やインソールでの圧力分散が第一の対処法ですが、改善しない場合はステロイド注射や手術も選択肢に含まれます。

痛風は親指の付け根が急に腫れて激しく痛む病気

痛風は血液中の尿酸値が高い状態が続くことで尿酸結晶が関節に沈着し、激しい炎症と痛みを引き起こす疾患です。

足の親指の付け根に突然激痛が走り、赤く腫れ上がるのが典型的な発作パターンで、痛みのピークは発症から24時間以内に訪れるとされています。

初めて発症する年代は30代・40代に多く男性に圧倒的に多い病気ですが、患者数のピークは60代にあり、また閉経後の女性にも発症することがあります。

アルコールの過剰摂取やプリン体を多く含む食事、肥満、ストレスなどが尿酸値の上昇と痛風発作の引き金となる要因です。

指の付け根が急に痛い、突然の激痛で歩けないといった症状がある場合は、痛風発作の可能性を疑い速やかに医療機関を受診すべきでしょう。

放置すると発作を繰り返し、腎臓障害などの合併症につながるため、尿酸値のコントロールを含めた長期的な治療が必要になります。

指の付け根が痛いのはリウマチ?関節リウマチの初期症状と特徴

指の付け根が痛いのはリウマチですか?と不安を感じる方は多く、実際に関節リウマチは指の付け根の関節に初期症状が現れやすい疾患です。

関節リウマチは免疫の異常によって関節に慢性的な炎症が起こる自己免疫疾患であり、放置すると骨や軟骨が破壊され関節の変形へと進行します。

日本では人口の0.5〜1.0%前後、60〜100万人の患者がいるとされ、30〜50歳代の女性に発症のピークがあります(ただし近年の報告では発症年齢のピークが60歳代に移行しているデータもあります)。

指の付け根の痛みがリウマチかどうかを判断するには、腫れの性質や痛みの出る場所、朝のこわばりの有無などが重要な手がかりとなるでしょう。

早期診断と治療開始が関節破壊の進行を食い止める鍵であるため、疑わしい症状がある場合は速やかにリウマチ科や整形外科を受診することが不可欠です。

リウマチの初期症状は指の関節の腫れやこわばりに現れる

関節リウマチの初期症状は、指の関節のぶよぶよとした腫れや朝のこわばりとして現れることが多い特徴があります。

一般的な腱鞘炎や変形性関節症とは腫れ方が異なり、関節の中にゼリーが詰まっているような弾力のある腫れ方をする点が見分けるポイントです。

関節リウマチでは関節の痛みや腫れが数週間持続し、関節の腫れは中にゼリーがつまっているようなぶよぶよとした腫れ方をします。朝起きたときにこわばることがよくあります。一番指先の関節が腫れることはほとんどなく、指先から二番目、三番目の関節や手首の関節がよく腫れます。

引用元:京都大学医学部附属病院 リウマチセンター

リウマチの初期症状は指に現れる場合が多く、特に指の付け根の関節(中手指節関節)や第2関節(近位指節関節)が好発部位です。

血液検査でリウマトイド因子(RF)や抗CCP抗体が陽性であればリウマチの可能性が高まり、抗CCP抗体は発症早期から検出されるため早期診断の助けになります。

指先の第1関節(DIP関節)だけが腫れている場合はへバーデン結節の可能性が高く、リウマチとは区別して考える必要があるでしょう。

両手の指の付け根が痛い・朝のこわばりはリウマチの可能性

両手の指の付け根が同時に痛い場合や、朝起きたときに手指がこわばって動かしにくい症状がある場合は、関節リウマチの可能性を積極的に疑う必要があります。

リウマチは左右対称に症状が現れやすく、片手だけでなく両手の関節に痛みや腫れが出ることが診断の重要な基準の1つです。

関節リウマチは30歳から50歳頃の発症が多く、女性が男性の3倍ほど多い。人差し指から薬指の指先の2番目の関節と指のつけ根の関節(近位指節関節と中手指節関節)や手首、膝関節、足指などが腫れて痛むことから始まることが多く、朝起きた際にこわばりを感じ、左右両側に出現していれば関節リウマチの可能性が高いと考えられます。

引用元:藤田医科大学 整形外科

朝のこわばりが30分以上続く場合はリウマチを示唆する所見として重視されます。

人差し指の付け根が痛いリウマチの場合、人差し指だけでなく中指や薬指の付け根にも同様の症状が広がっていく傾向があるでしょう。

関節リウマチは早期に治療を開始すれば関節破壊の進行を大幅に抑えられるため、両手の指の付け根の痛みと朝のこわばりが2週間以上続くようであれば、リウマチ科の受診を先延ばしにしないことが賢明です。

更年期の女性に指の付け根の痛みが多い理由と女性ホルモンの関係

更年期の女性に指の付け根の痛みが多い理由は、エストロゲン(女性ホルモン)の急激な減少が関節や腱の炎症を引き起こすためです。

エストロゲンには腱や関節の滑膜を健康に保つ作用があり、更年期を迎えてその分泌量が低下すると、腱鞘炎やばね指、へバーデン結節、手根管症候群など手指のさまざまなトラブルが起きやすくなります。

更年期になると女性の指の関節が痛くなるのはなぜですか?という疑問の答えは、まさにこの女性ホルモンの変化に起因しています。

手の指の付け根が痛い女性の中には、整形外科的な疾患と気づかず更年期障害の一種として見過ごしてしまうケースも少なくありません。

近年ではエクオールという大豆由来の成分が更年期の関節痛に対して注目されており、対処の選択肢は広がっています。

更年期の女性ホルモン減少が関節の炎症や腱鞘炎を引き起こす

更年期における女性ホルモンの減少は、手指の関節や腱鞘に炎症を引き起こし、指の付け根の痛みを発症させる大きな要因です。

エストロゲンの分泌が低下すると腱や関節を包む滑膜が厚く腫れ、神経が圧迫されたり腱の滑りが悪くなったりする現象が生じます。

中年の女性に多く発症し、その原因として更年期におこる女性ホルモンの分泌低下があり、女性ホルモンの分泌が低下すると腱や関節に炎症がおこり、滑膜が分厚くなります。

引用元:兵庫医科大学病院

更年期の指の付け根が痛い症状は、ばね指、へバーデン結節、ブシャール結節、手根管症候群などとして現れ、これらを総称してメノポハンド(menopausal hand)と呼ぶこともあります。

40〜60歳代の女性で指の付け根の痛みや腫れ、こわばりが出始めた場合は、更年期の女性ホルモン変化が背景にある可能性を考慮すべきでしょう。

婦人科と整形外科の両面からアプローチすることで、痛みの根本原因に対処しやすくなります。

更年期の指の関節痛にはエクオールの摂取が注目されている

更年期に伴う指の関節痛への対策として、エクオールの摂取が医療現場でも注目を集めています。

エクオールは大豆イソフラボンが腸内細菌によって変換されることで生成される成分で、エストロゲンと似た作用を持つとされています。

エストロゲン(女性ホルモン)様の作用を示すサプリメントが有効な場合があるため、その摂取の提案を行います。

引用元:北里大学北里研究所病院

指の関節が痛い更年期の方にエクオールを含むサプリメントが推奨される背景には、女性ホルモン減少による関節への悪影響をエクオールが補う可能性があるためです。

ただし、エクオールを体内で生成できる腸内細菌を持つ日本人は約50%とされており、自身がエクオールを実際につくれているかどうかは尿検査で確認できます。

エクオールはあくまで補助的なアプローチであり、痛みが強い場合や関節の変形が進んでいる場合は、整形外科での専門的な治療と並行して取り入れることが望ましいでしょう。

指の付け根が痛い箇所別の原因|人差し指・中指・薬指・親指・小指

指の付け根が痛いといっても、どの指のどの位置に痛みが出るかによって疑われる病気や原因は異なります。

親指の付け根ならドケルバン病や母指CM関節症、中指や薬指の付け根ならばね指や腱鞘炎、人差し指の付け根なら関節リウマチの初期症状の可能性もあるでしょう。

手のひら側と手の甲側で痛みの原因が違う場合もあり、押すと痛い場所を正確に把握することが適切な診断につながります。

指別の痛みの原因を理解しておくことで、受診時に医師へ的確に症状を伝えられるようになります。

ここでは親指から小指まで、指ごとに考えられる疾患と痛みの特徴を整理してお伝えします。

一本だけ痛む場合や複数の指に同時に症状が出る場合の違いも解説していきましょう。

親指の付け根が痛い原因はドケルバン病や母指CM関節症が多い

親指の付け根が痛い場合に最も多い原因は、ドケルバン病(狭窄性腱鞘炎)と母指CM関節症の2つです。

ドケルバン病は手の甲側の親指の付け根から手首にかけて痛みが走る腱鞘炎で、スマホの操作や家事で親指を繰り返し使うことが発症の引き金となります。

母指CM関節症は親指の根元にあるCM関節の軟骨がすり減ることで起こる変形性関節症であり、物をつまむ動作や瓶の蓋を開ける動作で強い痛みが出る特徴があります。

母指CM関節とは手関節より少し親指側に存在する関節で、外傷後や加齢に伴って関節軟骨がすり減り痛みが出てくる変形性関節症です。物をつまむ時や瓶の蓋を開ける動作で痛みが出ます。

引用元:聖マリアンナ医科大学 横浜市西部病院

親指の付け根が痛い治し方としては、まずテーピングやサポーターで関節を固定し安静を保つことが基本です。

痛みが強い場合は消炎鎮痛剤やステロイド注射が選択肢となり、保存療法で改善しない場合は手術も検討されるでしょう。

人差し指・中指の付け根が痛い場合はばね指や腱鞘炎の可能性

人差し指や中指の付け根が痛い場合は、ばね指(腱鞘炎)が原因であるケースが多く見られます。

特に中指の付け根はばね指の好発部位であり、指を曲げると痛い、朝起きたときに指がロックされて伸びないといった症状が特徴的です。

人差し指の付け根の関節が痛い場合は、ばね指に加えて関節リウマチの初期症状である可能性も考慮する必要があるでしょう。

人差し指の付け根が痛いリウマチの場合、中指や薬指の関節にも腫れが広がりやすく、両手に症状が出る傾向が手がかりになります。

中指の付け根が痛い治し方を知りたい方は、まず安静を基本としつつ、ストレッチや腱鞘内ステロイド注射を含めた治療を整形外科で相談することが推奨されます。

中指の付け根が腫れて痛い・骨の出っ張りがある場合の原因

中指の付け根が腫れて痛い場合や骨の出っ張りが見られる場合は、ばね指の進行による腱鞘の肥厚、またはブシャール結節による関節の変形が考えられます。

ばね指が進行すると指の付け根の手のひら側に硬いしこりのような腫れが触れるようになり、これは腱鞘が炎症で厚くなった結果です。

中指の付け根に骨の出っ張りが痛い症状がある場合は、ブシャール結節による骨棘(こつきょく)の形成が原因である可能性があります。

ブシャール結節は第2関節に起こる変形性関節症ですが、付け根側の関節に近い位置に痛みを感じる方も少なくありません。

中指の付け根が曲げると痛い状態が2週間以上続く場合は、関節リウマチとの鑑別も含めて整形外科で画像検査と血液検査を受けることが望ましいでしょう。

手のひら側の中指の下を押すと痛い場合は屈筋腱の炎症を疑う

手のひら側の中指の下を押すと痛い場合は、屈筋腱の腱鞘炎(ばね指)が原因として最も疑われます。

指を曲げる屈筋腱は手のひら側の指の付け根でA1プーリーと呼ばれる靱帯性腱鞘を通過しており、この部分に摩擦や圧力が集中することで炎症が生じやすくなっています。

靱帯性腱鞘は指の各部分にあるが、それが終わる指の付け根付近に力がかかり炎症を生じやすいところがあり、腱や腱鞘が炎症を起こし腱鞘炎になり、さらに進行すると引っ掛かりが生じばね現象が起こります。

引用元:東京女子医科大学 整形外科

手のひらの中指の付け根を押すと痛い症状に加えて、指を伸ばすときにカクンと弾く感覚があればばね指と判断できる可能性が高まります。

手のひら側の指の付け根が痛い場合は、まず患部の安静とアイシングを行い、改善が見られなければ腱鞘内ステロイド注射が有効な治療選択肢です。

押すと痛い症状が出ている段階で早期に対処すれば、手術を回避できるケースも多いため、我慢して使い続けないことが回復への近道となるでしょう。

薬指や小指の付け根が痛い原因と中指薬指に同時に出る症状

薬指の付け根が痛い場合もばね指が原因であることが多く、小指の付け根に痛みが出る場合は尺骨神経の障害やリウマチの関与が疑われるケースがあります。

薬指はばね指の好発部位の1つであり、中指と薬指に同時に症状が出るパターンも珍しくありません。

中指と薬指の付け根が同時に痛い場合に考えられる主な原因を以下に整理しました。

  • ばね指(腱鞘炎):中指・薬指は屈筋腱の使用頻度が高く炎症が起きやすい
  • 関節リウマチ:複数の指の付け根に左右対称の腫れと痛みが出る
  • 手根管症候群の進行:中指から薬指にかけてのしびれが付け根の痛みとして感じられる場合がある
  • ブシャール結節:第2関節周囲の変形性関節症が付け根に近い痛みとして認識される場合がある

小指の付け根だけが痛い場合は、ギヨン管症候群(尺骨神経管症候群)や小指側の腱鞘炎、打撲・骨折などの外傷も考慮すべきです。

一本だけ痛む場合と複数の指に同時に出る場合では疑われる疾患が異なるため、どの指がいつからどのように痛むかを整理してから受診すると診断がスムーズになるでしょう。

手の甲側・手のひら側で押すと痛い場所が異なる原因と部位の違い

指の付け根を押すと痛い場合、手の甲側に痛みがあるか手のひら側に痛みがあるかによって原因となる疾患が異なります。

手のひら側の指の付け根が痛い場合は屈筋腱の腱鞘炎(ばね指)が最も多く、一方で手の甲側の指の付け根が痛い場合は伸筋腱の炎症や関節リウマチ、中手骨の骨折、ガングリオンなどが考えられます。

手の甲側の親指の付け根で起こるドケルバン病(狭窄性腱鞘炎)と手のひら側の指の付け根で起こるばね指(弾発指)では発症部位が異なります。

引用元:日本医学柔整鍼灸専門学校

手の甲の指の付け根が痛い場合で腫れを伴うときは、関節リウマチの可能性も排除できないため、血液検査を含む精密検査が推奨されます。

手のひら側を押すと痛い場合は腱鞘炎の急性期であることが多いため、安静にして炎症を鎮めることが優先です。

自分で押して確認する際は、手のひら側の指の付け根の溝の部分と、手の甲側の関節の膨らみ部分をそれぞれ圧迫し、どちらに圧痛があるかを把握しておくと医師への説明がしやすくなるでしょう。

指の付け根が痛いときの治し方・対処法|マッサージ・ストレッチ・テーピング

指の付け根が痛いときの治し方は、痛みの原因や重症度によって段階的に選択する必要があります。

軽度の痛みであれば安静や冷却、テーピングによる固定といった応急対処で改善するケースも多い一方、慢性化した腱鞘炎やばね指にはストレッチやマッサージ、ツボ押しを組み合わせたセルフケアが有効です。

指の付け根が痛い治し方を知りたい方に向けて、応急処置の基本から、親指の付け根に効くマッサージとツボ、ばね指改善のストレッチ、テーピングとサポーターの活用法まで順を追って解説します。

ただし、関節リウマチや骨折など医療機関での治療が必要な疾患もあるため、セルフケアで改善しない場合は速やかに受診する判断が欠かせません。

また、以下で紹介するセルフケアは痛みが軽度で炎症が落ち着いている場合を想定しています。

痛みが強い場合や原因が特定されていない段階では、必ず医師に相談してから実施してください。

自分の症状に合った対処法を見つけ、日常生活の負担を軽減していきましょう。

指の付け根が痛いときの応急対処法|安静・冷やす・固定の基本

指の付け根が痛いときにまず行うべき応急対処法は、安静・冷却・固定の3つを基本とするRICE処置の応用です。

痛みが出ている指を無理に動かし続けると炎症が悪化するため、使用頻度を減らして安静に保つことが回復の第一条件となります。

指の付け根が痛いときの応急対処の基本を以下に整理しました。

  • 安静:痛みのある指を可能な限り使わず、パソコンやスマホの操作、家事などの動作を制限する
  • 冷やす:急性期の腫れや熱感がある場合は1回15〜20分を目安に氷嚢やアイスパックで冷却する
  • 固定:テーピングや市販のスプリント、サポーターで関節の動きを制限し、腱や靱帯への負担を軽減する
  • 湿布:消炎鎮痛成分を含む湿布を患部に貼ることで痛みと炎症を緩和する
  • 市販薬の活用:ロキソプロフェンやイブプロフェンなどの鎮痛消炎剤を一時的に服用する

保存的療法としては、局所の安静(シーネ固定も含む)や投薬、腱鞘内ステロイド注射(特にトリアムシノロンは有効)などがあります。

引用元:東京女子医科大学 整形外科

慢性的な痛みの場合は冷やすよりも温めて血行を促進する方が効果的なケースがあり、急性期と慢性期で対処法を使い分けることがポイントです。

応急処置を3〜5日間続けても改善が見られない場合や、腫れやしびれが悪化する場合は自己判断でのケアを中断し、整形外科を受診すべきでしょう。

親指の付け根が痛いときのマッサージとツボ押しのやり方

親指の付け根が痛いときのマッサージは、炎症が強い急性期を避け、慢性的な痛みやこわばりの改善を目的として行うのが適切です。

急性期に強い力でマッサージをすると炎症を悪化させるリスクがあるため、腫れや熱感が引いてから実施する必要があります。

親指の付け根が痛い治し方としてツボ押しを取り入れる場合は、合谷(ごうこく)というツボが代表的で、親指と人差し指の骨が交わる手の甲側のくぼみに位置しています。

合谷を反対側の親指で3〜5秒間ゆっくり押し、これを5回程度繰り返すことで血行促進と痛みの緩和効果が期待できます。

マッサージの方法としては、親指の付け根周辺の筋肉を反対の手の親指で円を描くようにやさしくほぐし、1回3〜5分を目安に1日2〜3回行うのが望ましいでしょう。

セルフマッサージやツボ押しはあくまで補助的なケアであり、母指CM関節症やドケルバン病と診断されている場合は医師の指導のもとで行うことが前提となります。

ばね指や腱鞘炎の痛みを改善するストレッチと曲げ伸ばし運動

ばね指や腱鞘炎の痛みを改善するには、屈筋腱と指の関節を適度に動かすストレッチが効果的です。

ばね指治療においてストレッチ療法の有効性は医療機関でも重視されており、東京女子医科大学では独自のストレッチ法を治療に取り入れ研究報告も行っています。

当院ではとくなが法と呼ばれるストレッチ療法を重視しており、研究報告もしております。

引用元:東京女子医科大学 整形外科

ばね指改善に役立つストレッチと運動の方法を以下に簡潔にまとめました。

なお、いずれも痛みが落ち着いている時期に、無理のない範囲で行ってください。

  • 指の伸展ストレッチ:反対の手で痛みのある指をゆっくり反らし、10秒間キープ。これを5〜10回繰り返す
  • グーパー運動:指をゆっくりとグーに握り、次にパーに開く動作を10回繰り返し、腱の滑走を促す
  • テーブルストレッチ:手のひらをテーブルに置き、指を伸ばした状態で手首を軽く反らして前腕の屈筋群をストレッチする
  • 指の屈曲運動:ゴムボールやスポンジボールを軽く握り、5秒間キープして放す動作を10回繰り返す

ストレッチは痛みが強いときに無理に行うと症状を悪化させるため、心地よい伸びを感じる程度にとどめることが重要です。

曲げると痛い状態が続く場合は、ストレッチの強度を下げるか一時中断し、医師に相談して適切な負荷を確認してから再開すべきでしょう。

指の付け根のテーピングとサポーターによる固定・負担軽減の方法

指の付け根のテーピングとサポーターは、関節の過度な動きを制限し、腱や靱帯への負担を軽減する目的で使用されます。

テーピングは患部をピンポイントで固定できるため、特定の指の付け根に痛みがある場合に適しており、サポーターは広範囲をカバーして手全体の安定性を高める利点があります。

関節の安静により多くの場合で痛みが改善するため、装具やテーピングの提案・処方を行います。

引用元:北里大学北里研究所病院

テーピングとサポーターにはそれぞれ異なる特徴があるため、症状や生活スタイルに合わせて選択することが大切です。

テーピングは自分で巻き方を調整でき細かい固定が可能ですが、毎回巻き直す手間がかかります。

サポーターは装着が簡単で繰り返し使えるため、日常的に長期間使用する場合に適しているでしょう。

薬指の付け根が痛いときのテーピングの巻き方と注意点

薬指の付け根が痛いときのテーピングは、指の付け根の関節をアンカーテープで固定し、腱鞘への負荷を分散させる方法が基本です。

幅12〜19mmの伸縮性テーピングテープを使用し、薬指の付け根の手のひら側を支点として指の周囲に1〜2周巻き付けます。

巻く際の注意点を以下に整理しました。

  • テープを引っ張りすぎない:血流を阻害すると指先の色が変わったりしびれが出たりするため、適度な圧で巻く
  • 関節を軽く曲げた状態で巻く:指を完全に伸ばした状態で巻くと曲げる動作が制限されすぎる
  • 肌かぶれに注意する:テーピングを貼りっぱなしにせず、入浴時には剥がして皮膚を休ませる
  • テーピングだけに頼らない:痛みの原因となる動作を見直し、並行して安静を保つ

指の付け根が痛い薬指のテーピングでは、隣の中指と一緒にバディテーピング(2本の指を一緒に固定する方法)を行うことで安定性が増す場合もあります。

テーピングで痛みが軽減しない場合や、巻いても症状が悪化するようであれば、ばね指の進行や別の疾患の可能性があるため整形外科で精査してもらうのが望ましいでしょう。

親指の付け根にサポーターを使った固定で日常生活の負担を減らす

親指の付け根にサポーターを使用すると、母指CM関節やドケルバン病による痛みを軽減しながら日常生活の動作を維持しやすくなります。

親指専用のサポーターはCM関節を包み込むように固定する設計になっており、つまむ動作やスマホ操作時の関節への負荷を分散する効果があります。

母指CM関節症はまず安静にすることが一番で、テーピングや固定装具(サポーター)で負担をかけないようにします。痛みが強い場合は消炎鎮痛剤の湿布・塗り薬・内服を使用します。

引用元:兵庫医科大学病院

親指の付け根が痛い治し方としてサポーターを選ぶ際は、関節の固定力と指先の動かしやすさのバランスが重要です。

硬い素材のスプリントタイプは固定力が強く痛みが強い時期に適し、薄手のソフトタイプは家事や仕事中に装着しやすい利点があります。

サポーターは補助器具であり根本治療ではないため、装着しても痛みが改善しない場合やサポーターを外すと痛みが強く再発する場合は、ステロイド注射や手術を含めた治療方針を整形外科で相談する段階にあると認識すべきでしょう。

足の指の付け根が痛いときの対処法|靴選び・歩き方・片足の痛み

足の指の付け根が痛いときの対処法は、靴の見直しや歩き方の改善など、手の場合とは異なるアプローチが中心となります。

足の痛みは体重がかかる部位であるため、安静だけでは改善しにくく、日常的に履く靴やインソール、歩行時の足の使い方を総合的に見直す必要があるでしょう。

足の指の付け根が痛い女性はヒールやパンプスによる前足部への圧迫が原因であることが多く、靴選びの改善だけで症状が軽減するケースも少なくありません。

ランニングやマラソンなどのスポーツで痛みが出る場合は、走り方やシューズの適合性が問題となっている可能性があります。

片足だけに痛みが出る場合は左右の荷重バランスのずれや特定の疾患を示唆している場合があるため、原因に応じた対処法を選ぶことが大切です。

足の指の付け根が痛い女性はヒールやパンプスなど靴の見直しが重要

足の指の付け根が痛い女性の多くは、ヒールやパンプスなど足先に負担がかかる靴を日常的に履いていることが痛みの原因に直結しています。

ヒールの高い靴を履くと体重が前足部に集中し、足の指の付け根の中足骨骨頭部に過度な圧力がかかるためです。

足の指の付け根が痛い女性でズキズキした痛みがある場合、中足骨骨頭痛やモートン病を発症している可能性があります。

靴選びの改善ポイントを以下に整理しました。

  • ヒールの高さは3cm以下を目安にする:前足部への荷重を軽減できる
  • つま先にゆとりのある靴を選ぶ:足の指同士が圧迫されず神経への負担が減る
  • クッション性のあるインソールを活用する:衝撃吸収と圧力分散に効果的
  • 足のサイズを定期的に計測する:加齢や体重変化でサイズが変わっている場合がある

足の指の付け根が痛い症状が靴を脱いでも持続する場合は、関節や神経に炎症が起きている可能性があるため、整形外科での診察を受けることが賢明です。

革靴やヒールで指の付け根が痛い場合はインソールで圧迫を軽減

革靴やヒールで足の指の付け根が痛い場合は、インソール(中敷き)を使用することで足裏への圧迫を軽減できる場合があります。

硬い革靴は前足部のクッション性が低いため、足の指の付け根にダイレクトに衝撃が伝わりやすく、長時間の歩行や立ち仕事で痛みが増悪する原因となっています。

中足骨パッドが付いたインソールは、中足骨骨頭部の手前にパッドを配置することで荷重ポイントをずらし、痛みのある部位への圧力を分散する仕組みです。

関節リウマチの方の足には外反母趾、ハンマー趾や扁平足などが起こり、靴の中敷きや靴そのものを足に合わせて作製することが推奨されています。

引用元:聖マリアンナ医科大学 横浜市西部病院

市販のインソールで改善が見られない場合は、整形外科で足の形状を計測してオーダーメイドのインソールを処方してもらうことも選択肢の1つです。

インソールの使用と並行して、靴自体を足に合ったものに変更することで、足の指の付け根への負担を根本的に減らすアプローチが実現するでしょう。

ランニングやマラソンで足の指の付け根が痛い場合の原因と予防

ランニングやマラソンで足の指の付け根が痛い場合は、着地時の衝撃が中足骨骨頭部に集中していることが主な原因です。

前足部着地(フォアフット走法)を行うランナーは特に指の付け根への負荷が大きく、練習量の急な増加や硬い路面での走行がリスク要因となります。

足の裏の指の付け根にタコや角質が厚くなっている場合は、その部分に反復的な圧力がかかっている証拠であり、中足骨骨頭痛やモートン病の発症リスクが高い状態です。

ランニングシューズのクッション性が低下している場合や足幅に合っていない場合も、指の付け根への負担が増大する原因となるでしょう。

予防策としては、シューズの定期的な交換(一般的な目安として走行距離500〜800km程度とされるが、シューズの種類やメーカーによって異なる)、足のアーチをサポートするインソールの活用、練習量の段階的な増加、走行前後のフットケアとストレッチが重要です。

マラソン後に足の指の付け根が急に痛い場合は疲労骨折の可能性もあるため、痛みが数日続くようであれば整形外科でレントゲン検査を受けることをおすすめします。

片足だけ足の指の付け根が痛い場合に考えられる原因と対処法

片足だけ足の指の付け根が痛い場合は、左右の荷重バランスのずれや片側に特有の病変がある可能性を考慮する必要があります。

左足だけ、あるいは右足だけに痛みが集中する場合、体の重心が痛い側に偏っている、片方の足のアーチが崩れている、または片側だけにモートン病や中足骨の疲労骨折が生じているといった原因が挙げられるでしょう。

足の指の付け根が痛い片足の症状で多い原因を以下に整理しました。

  • モートン病:片側の足の中指と薬指の間に好発し、ピリピリとした痛みやしびれが出る
  • 中足骨疲労骨折:ランニングや長時間の歩行で片足に集中的な負荷がかかった場合に発症する
  • 痛風発作:片足の親指の付け根に突然の激痛と腫れが出ることが典型的
  • 外反母趾の進行:片足だけ変形が進むことで付け根に痛みが生じる場合がある
  • 足底腱膜炎の関連痛:足底腱膜の炎症が前足部の痛みとして感じられるケースがある

片足だけの痛みが2週間以上続く場合や、足の指の付け根が急に中指あたりで痛くなった場合は、単なる疲労ではなく疾患が隠れている可能性があります。

片足に限定された痛みは原因を特定しやすい側面もあるため、整形外科で片側の足を重点的に検査してもらうことが効率的な診断につながるでしょう。

指の付け根が痛いときは何科を受診?病院での治療方法を解説

指の付け根が痛いとき、病院の何科を受診すべきか迷う方は少なくありません。

基本的に指の付け根の痛みは整形外科が専門の診療科であり、レントゲンやエコー検査、場合によってはMRIを用いて原因を特定し、適切な治療方針を立ててもらえます。

ただし、関節リウマチや膠原病が疑われる場合はリウマチ科への受診が必要になるケースもあるでしょう。

病院での治療方法は保存療法から注射、手術まで幅広い選択肢があり、疾患の種類と重症度によって判断されます。

腫れやしびれ、力が入らないなどの症状が伴う場合は早期受診が推奨されるため、受診の目安となる症状も把握しておくことが重要です。

ここでは受診すべき診療科と、代表的な治療方法、病院に行くべき症状の判断基準を詳しく解説していきます。

指の付け根が痛いときに受診すべき病院は整形外科が基本

指の付け根が痛いときに最初に受診すべき診療科は、骨・関節・腱・神経の疾患を専門に扱う整形外科です。

整形外科ではレントゲン撮影による骨折や関節変形の確認、超音波(エコー)検査による腱鞘炎やばね指の評価、血液検査によるリウマチや痛風の鑑別など、総合的な診断が可能です。

手指の疾患に精通した手外科専門医がいる医療機関を選ぶと、より正確な診断と専門的な治療を受けられる利点があります。

足の指の付け根が痛い場合も整形外科が基本であり、足の専門外来を設けている病院もあります。

受診の際は、いつから痛みが始まったか、どの指のどの部位が痛むか、どのような動作で痛みが増すかを整理してから来院すると、診察がスムーズに進むでしょう。

リウマチや膠原病が疑われる場合はリウマチ科の受診も検討する

関節リウマチや膠原病が疑われる症状がある場合は、整形外科に加えてリウマチ科(膠原病内科)の受診を検討することが重要です。

両手の指の付け根が左右対称に腫れて痛む、朝のこわばりが30分以上続く、微熱やだるさを伴うといった症状がリウマチを疑う根拠となります。

関節リウマチの患者さんは内科(リウマチ内科、膠原病内科)と整形外科で診察しており、リウマチセンターがある病院では二つの科が共同で患者さんを診ています。

引用元:京都大学医学部附属病院 リウマチセンター

指のリウマチはどうやって治すのかという疑問に対しては、早期診断による薬物療法が最も重要な治療戦略です。

リウマチ科では抗CCP抗体やリウマトイド因子の血液検査に加え、関節エコーやMRIで早期の関節炎を検出し、メトトレキサートなどの抗リウマチ薬や生物学的製剤による治療を開始します。

リウマチは早期に治療を開始すれば関節破壊を大幅に抑制できるため、疑わしい症状がある方は迷わずリウマチ科を受診することが将来の関節機能を守る鍵となるでしょう。

病院での治療方法|注射・ステロイド・手術などの選択肢

指の付け根の痛みに対する病院での治療方法は、保存療法を基本としつつ、改善が見られない場合に注射や手術へと段階的に進める流れが一般的です。

まずは安静指示、消炎鎮痛剤の処方、装具やテーピングによる固定といった保存療法が第一選択となります。

保存療法で十分な改善が得られない場合は、患部への腱鞘内ステロイド注射が検討され、さらに注射でも効果が不十分な場合や再発を繰り返す場合に手術が選択肢に入ります。

治療方法の選択は疾患の種類と重症度、患者の年齢や生活スタイルを考慮して医師が判断するため、治療の希望や不安がある場合は遠慮なく相談することが大切です。

以下では代表的な治療法の詳細と判断基準をお伝えします。

ばね指の腱鞘内ステロイド注射と切開手術の判断基準

ばね指の治療において、腱鞘内ステロイド注射は保存療法と手術の間に位置づけられる有効な治療法です。

注射は腱鞘内に直接ステロイド薬を注入することで炎症と腫れを抑え、腱の滑りを改善する効果があります。

靭帯性腱鞘内注射は正確に施行されれば短期間で腱鞘炎を完治に導くことが可能で、腱鞘切開術を受けずに済むことを意味し、医療費の削減効果も期待できます。超音波装置で確認しながら腱鞘内に注入された場合の1年後の成功率は90%で、従来の盲目的な手技の成功率56%に比べ有意に高い成功率が示されています。

引用元:厚生労働省 医療技術評価提案書

ステロイド注射は同じ部位に繰り返し行うと腱の損傷リスクが高まるため、一般的に2〜3回が上限の目安とされています。

注射を複数回行っても再発する場合や、ばね現象が重度で指が自力で伸ばせない状態になった場合は、腱鞘切開手術が検討されます。

腱鞘切開手術は局所麻酔下で15〜30分程度で完了する日帰り手術であり、狭くなったA1プーリーを切開して腱の通り道を広げる術式が標準的です。

手術を受けるかどうかは、痛みの程度、日常生活への支障度、注射の効果持続期間などを総合的に評価して判断すべきでしょう。

関節リウマチの早期診断と薬物療法が進行を抑える鍵になる

関節リウマチの治療においては、発症後できるだけ早い段階で診断をつけ、薬物療法を開始することが関節破壊の進行を抑える最大の鍵です。

リウマチによる関節の破壊は発症早期に急速に進むとされており、この早期の期間をwindow of opportunity(治療の好機)と呼び、早期介入の重要性が強調されています。

関節内の炎症が長期間続く場合に骨や軟骨、靭帯、腱が障害される関節破壊が起こるため、早期診断と治療が重要とされています。

引用元:兵庫医科大学病院

リウマチの指が痛い対処法として、第一選択薬はメトトレキサートであり、効果不十分な場合には生物学的製剤やJAK阻害薬が追加されます。

薬物療法によって関節の炎症を抑え、寛解(症状がコントロールされた状態)を目指す治療戦略が現在の標準です。

薬の副作用モニタリングや定期的な血液検査が必要となるため、リウマチ科の専門医のもとで継続的な治療を受ける体制を整えることが、長期にわたって指の関節機能を維持するための最善策といえるでしょう。

指の付け根の痛みで病院に行くべき症状|腫れ・しびれ・力が入らない

指の付け根の痛みが軽度であればセルフケアで様子を見ることも可能ですが、特定の症状が伴う場合は速やかに病院を受診すべきです。

以下のような症状がある場合は、放置すると症状の悪化や回復の遅延につながる可能性があるため、整形外科やリウマチ科への早期受診が推奨されます。

病院に行くべき症状の目安を以下にまとめました。

  • 関節の腫れが2週間以上続いている
  • 指にしびれがあり、感覚が鈍くなっている
  • 物をつかむ力が入らない、ペットボトルの蓋が開けられない
  • 指の付け根が急に赤く腫れて激しい痛みがある(痛風や感染の疑い)
  • 朝のこわばりが30分以上持続する
  • 指の変形が進行している
  • 発熱や全身のだるさを伴う

進行すると親指の付け根の筋肉(母指球筋)が痩せてきて物をつまむ動作がしにくくなります。保存療法で改善がない場合や筋萎縮が高度な場合は手術療法を検討します。

引用元:聖マリアンナ医科大学 横浜市西部病院

手根管症候群の場合、しびれを放置すると母指球筋の萎縮が進行し、手術をしても完全な回復が難しくなるケースがあります。

力が入らない、筋肉が痩せてきたと感じる症状は神経障害が進んでいるサインであるため、このような変化に気づいた時点で受診を先延ばしにしないことが極めて重要です。

指の付け根が痛い原因で見落としやすい病気・注意すべき症状

指の付け根が痛い原因として腱鞘炎やリウマチは広く知られていますが、それ以外にも見落としやすい病気や注意すべき症状が存在します。

指の付け根が急に痛い場合や突然の激痛が走った場合は、骨折や痛風といった緊急性の高い疾患が隠れている可能性があるでしょう。

糖尿病やウイルス感染後の後遺症など全身疾患が指の関節痛に影響を及ぼすケースも報告されており、局所的な問題だけでなく全身の健康状態との関連を視野に入れることが大切です。

スマホの長時間使用やピアノ、ゴルフ、バレーボールなどの趣味・スポーツが指の痛みの原因となっている場合もあります。

ここでは見落としがちな原因と、放置してはいけない症状について解説していきます。

指の付け根が急に痛い・突然の痛みは骨折や痛風の可能性がある

指の付け根が急に痛い場合や、突然の激しい痛みが走った場合は、骨折や痛風など緊急性の高い疾患を疑う必要があります。

転んで手をついた後に指の付け根が痛い場合は中手骨の骨折の可能性があり、外見上は大きな変形がなくても微細な骨折(ヒビ)が入っているケースは珍しくありません。

痛風による足の親指の付け根の急な痛みは、何の前触れもなく夜間に発症することが多く、触れるだけで激痛が走る特徴があります。

指の付け根が急に痛い場合で考えられる原因を以下に整理しました。

  • 骨折:転倒や衝突で手をついた、ボールが指に当たった、ぶつけた直後から腫れと痛みが続く
  • 痛風発作:足の親指の付け根が急に赤く腫れて激しく痛む。男性や尿酸値が高い方に多い
  • 化膿性関節炎:細菌感染により関節が急激に腫れ、発熱を伴う場合がある
  • 突き指の重症化:靱帯損傷や脱臼を伴う場合、放置すると機能障害が残る可能性がある
  • 内出血を伴う打撲:赤い変色や内出血がある場合は軟部組織の損傷を示している

指の付け根が急に痛い症状は、慢性疾患と異なり早期対応が予後を大きく左右するため、突然の痛みが出た場合は当日または翌日中に整形外科を受診することが望ましいでしょう。

糖尿病・感染症など全身疾患が指の関節痛に影響するケース

指の付け根の痛みは局所的な腱や関節のトラブルだけでなく、糖尿病やウイルス感染後の後遺症、その他の全身疾患が原因となっている場合があります。

糖尿病はばね指や手根管症候群の発症リスクを高めることが医学的に知られています。

糖尿病・関節リウマチが基礎疾患にある場合にばね指になりやすいとされています。

引用元:関西医科大学附属病院 枚方病院

手根管症候群は女性に多く発生し、糖尿病・関節リウマチ・人工透析を行っている人にも好発します。

引用元:関西医科大学総合医療センター

新型コロナウイルスをはじめとするウイルス感染後に関節痛が後遺症として残るケースが報告されており、風邪やインフルエンザなどのウイルス感染後にも一時的に関節の痛みやこわばりが出ることがあります(ただし、コロナ後遺症としての関節痛に関するエビデンスはまだ蓄積途上であり、今後の研究結果に注意が必要です)。

指の付け根の痛みが全身的な倦怠感や発熱と同時期に始まった場合は、感染症やその後遺症が影響している可能性を考慮し、内科での相談も視野に入れるべきです。

また、手根管症候群が心アミロイドーシスという重大な全身疾患の初期症状として現れるケースが近年明らかになっており、指の痛みの裏に予想外の疾患が潜んでいる場合がある点は認識しておくべきでしょう。

致死的疾患である心アミロイドーシスの初発症状として手根管症候群を発症する例が多いことが明らかになりました。

引用元:慶應義塾大学病院 KOMPAS

スマホの長時間使用やピアノ・スポーツなど手指の酷使による痛みの原因

スマホの長時間使用やピアノ演奏、各種スポーツなどによる手指の酷使は、腱鞘炎やばね指の発症原因として近年増加傾向にあります。

同じ動作を繰り返すことで腱と腱鞘の間に摩擦が生じ、炎症や腫れが引き起こされるメカニズムは、仕事やスポーツの種類を問わず共通しています。

手を仕事やスポーツ、作業でよく使うと腱鞘と腱がすれて炎症を起こし、腱鞘や腱が腫れて膨らんだり傷ついて痛みが出たりします。

引用元:日本医学柔整鍼灸専門学校

パソコンやスマホの普及により、若い20代の方にも指の付け根の痛みを訴えるケースが増えています。

ピアノの長時間練習、勉強でのペンの酷使なども指の付け根に負担が蓄積する原因です。

ストレスが筋肉の緊張を高め、間接的に指の痛みを悪化させるケースもあるため、精神的な負担にも目を向ける必要があるでしょう。

妊婦や産後の女性は女性ホルモンの変化に加えて赤ちゃんの抱っこで手を酷使するため、腱鞘炎の発症リスクが複合的に高まる時期です。

指の付け根の痛みを予防するには、同じ動作を長時間続けず、1時間に1回は手を休めてストレッチを行う習慣を取り入れることが効果的といえます。

スマホ腱鞘炎は親指の付け根の負担が原因で発症しやすい

スマホの長時間操作によって親指の付け根に慢性的な負担がかかり、ドケルバン病(狭窄性腱鞘炎)を発症するケースが増えており、スマホ腱鞘炎という呼称で広く認識されるようになっています。

片手でスマホを持ちながら親指だけで画面を操作する動作は、親指の付け根の腱と腱鞘に反復的なストレスを与え続けるため、炎症が起きやすい動作パターンです。

最近パソコンの普及などによりキーボードの操作のために増加傾向にあるようです。

引用元:九州労災病院

スマホ腱鞘炎を予防するためには、両手を使って操作する、音声入力を活用する、スマホの使用時間を1日合計2時間以内に抑えるといった工夫が有効です。

親指の付け根がジンジンと痛む、指を動かすとズキズキするといった初期症状が出た時点で、スマホの使用量を見直し安静を心がけることが悪化防止につながります。

スマホ腱鞘炎は生活習慣の改善で回復が見込める疾患ですが、痛みを我慢して使い続けるとばね指に進行するリスクがあるため、早期の対処が回復を左右する分岐点となるでしょう。

ゴルフ・バレーボール・バスケなどスポーツで指を痛めた場合の対処

ゴルフ、バレーボール、バスケットボール、テニスなどのスポーツで指の付け根を痛めた場合は、外傷性の損傷と使いすぎによる炎症の2つの原因を区別して対処する必要があります。

バレーボールのレシーブやバスケのボールキャッチで突き指をした場合は靱帯損傷や骨折の可能性があり、ゴルフやテニスではグリップを握る動作の繰り返しによる腱鞘炎が発症しやすい傾向があります。

スポーツで指を痛めた場合の対処法を以下に整理しました。

  • 突き指が疑われる場合:まず安静にし、アイシングを行い腫れを抑える。痛みや腫れが引かなければ骨折や靱帯損傷の可能性があるため整形外科を受診する
  • 腱鞘炎が疑われる場合:痛みが出ている動作を一時的に中止し、テーピングで固定しながら炎症が治まるのを待つ
  • 練習再開の判断:痛みがない状態で軽い負荷から段階的に復帰する。痛みが残る状態での無理な復帰は再発リスクを高める

スポーツによる指の付け根の痛みは、プレー中のフォームや道具の見直しで根本的な予防が可能な場合も多くあります。

ゴルフのグリップが太すぎる、テニスラケットの振動が大きい、バレーボールのレシーブフォームが不適切といった要因を改善することで、再発を防ぎながら競技を続けるアプローチが実現するでしょう。

子供のスポーツ活動における指の付け根の痛みは成長期の骨や軟骨が未成熟であるために損傷しやすく、大人以上に慎重な対応と早期の医療機関受診が求められます。

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